スモールビジネスとは?定義とメリデメ、成功のポイントと具体事例4つを詳しく解説
本記事のコンテンツ
- スモールビジネスの定義とは
- スモールビジネスのメリット
- スモールビジネスのデメリット
- スモールビジネス成功のポイント
- スモールビジネスの事例
- 月商別の行動指針
執筆者:武田所長
『スモールビジネスの教科書(実業之日本社)』著者 / スモールビジネスプラットフォーム『Biz library』主催
大学卒業後、戦略系コンサルティングファーム退職後20以上のスモールビジネスを展開し、それぞれ売上年間数百万円~10億円。トレンディ・ハイリスクなベンチャービジネスではなく、安定的で着実に利益を生み出すスモールビジネスを推奨。強い個人が活躍する時代を作るという狙いのもと、スモールビジネスに関する情報発信を行う。
スモールビジネスの定義とは?
スモールビジネスという言葉に明確な定義があるわけではありませんが、一般的に「おおよそ従業員数5名以下程度で実現出来る小規模な事業」を指します。
売上・利益規模は様々ですが、私が一つの目標としてほどよいと考えているのは「スモールビジネスオーナーが月300万円程度を自由に使える規模、つまり年間の営業利益が5,000万円から1億円の間」というものです。
「起業」というと大きな成功を目指すスタートアップのイメージが強いですが、これはスタートアップの起業家がメディアやSNSで情報発信をする人が多いためです。実は目立たずに儲かっているスモールビジネスオーナーは大量に存在しています。
スモールビジネスとは、起業に大きなドラマを求めているわけではなく、好みのライフスタイルと経済的な自由を求めている人に向いている経営スタイルです。
スモールビジネスは多くの場合は自己資本で経営されているため、限界まで売上や利益を成長させるという責務はありません。
好きなライフスタイルを過ごしながら、安定したビジネスを運営することを目指すという考えです。
スモールビジネスのメリット
やり方を知れば(比較的)簡単
スモールビジネスを安定運営することは、スタートアップを成功させることと比較すれば容易であると言えます。初めてスモールビジネスに取り組む場合はある程度苦労しますが、慣れてしまった後は連続的に事業を立ち上げ安定させるということは再現性高く実行可能です。
対人ストレスが少ない
特にマネジメントにストレスを感じる人にとってはスモールビジネスは最適なビジネススタイルです。経験上、社員数が15名程度を超えてくると組織関係の課題は急増し、経営者は給与制度設計、評価、社内意思決定機構などの整理、モチベーション向上のための施策に取り組む時間が増えます。これらの組織施策よりもサービス自体に集中したいと考える人にとっては対人ストレスを避けることが出来ます。
事業内容を好みで選べる
意思決定を全て自分で行うことができるため、自分の好みで事業内容を選ぶことが出来ます。ある日突然気持ちが盛り上がってきたという理由で事業を立ち上げてもよいのです。自分自身が情熱を持てる事業を選ぶということは権利でもあり、同時に競争戦略でもあります。長期間特定のことに情熱を燃やし続けられる人は多くないため、事業の改善を日々続けているだけで競争力を確立していくことが出来ます。
時間・空間的に自由
ビジネスが安定してくれば自分がいつ働こうが、どこで働こうかは自由に選択することが出来ます。特に業務上の必要性がなくとも、好みの都市に1ヶ月住んでみるということも出来ます。時差の関係などでどこにいるかは悩ましいこともありますが、WEB会議が普及した影響でこのライフスタイルはとても実現しやすくなりました。ビジネスの競争力を落とさないように注意が必要ですが、このような放浪的なライフスタイルを選択する自由もあります。
スモールビジネスのデメリット
夢がない?
目標が「安定・着実に事業を運営すること」であるため毎日燃えるようなドラマがあるというわけではありません。世の中を変えたい!世界中で売れる製品を作りたい!経営者として後世に名を残したい!というような燃える目標を追求したいという人には不向きです。
ただ、スモールビジネスが面白くないのかと言えばそれは全くの誤りです。スモールビジネスならば、連続的に多数の事業を立ち上げ、それぞれの事業を通じ多くのことを学ぶことができ、自分自身の可能性を広げていくことが可能です。
カッコ悪い?
スモールビジネスで成功したとしても、メディアが派手に取り上げてくれるわけでもなければ、周囲がスター扱いをしてくれるわけではありません。経営者同士が話す場に行った際にも、熱狂するようなビジョンをプレゼンし英雄視されるといったことはありません。スターになりたい人には不向きだと言えます。
チームとしての一体感がない?
少人数で運営することを基本とするため、インターハイを目指す部活のような熱狂感を味わうことは難しい傾向にあります。組織を率いて熱血部活感を味わいたい人には不向きです。
スモールビジネス成功のポイント
自分の能力と性格を活かした事業領域を選ぶ
スモールビジネスの競争力はスモールビジネスオーナー自身。そう考えると自分の能力と性格を把握し、それを十分活用するということが基本です。能力とは以下に注目してみましょう。
勤め人として獲得した能力
勤め人として獲得した能力を使ったビジネスをするということがスモールビジネスの基本です。まずは真っ先にこれを検討しましょう。コンサルティング会社にいたならコンサル会社、人材会社にいたなら人材会社を立ち上げます。まずは自分がこれまでに獲得したスキルや業界知識を元に稼ぐというのがスモールビジネスの定石です。元の所属先とトラブルになることは稀ですが、情報の扱いなどは十分に注意しましょう。
ネットワーク
「〇〇業界にやたらと知り合いが多い」というようなネットワークはあるでしょうか?高い能力を持った人々の能力を借りてこれる信頼が自分にあるなら、それ自体が大きな競争力です。また取引先にはならなくとも、いつでも業界内部の人間に話を聞くことができるという点は、非常に優位に働きます。
強烈に好きな趣味
国内有数レベルに好きな趣味というものがあればそれを事業に出来る場合もあります。一般的な趣味程度の「好き」では他の人に負けてしまいます。国内有数レベルで好き、寝食を忘れて没頭してしまうレベルのものにしましょう。多くの人が好むジャンル(音楽、カフェ、スポーツ、旅行、教育など)はやりたい人が多いため自ずと競争が激しくなります。
小さい市場を狙う
大企業やスタートアップが攻略したいと考えるような市場を狙わないようにしましょう。勝者総取りになりやすいプラットフォーム系のビジネスや、スケールで勝負するSaaSなどはスモールビジネスには向いていません。
それよりも、通常は個別の対応が面倒である・スケーラビリティが望めないので投資対象になりづらいというような市場を狙いましょう。「このような小さな市場で5年もやっているのは自分くらいかな」と思えるような市場を見つけましょう。そこで長期持久し、改善を続けていくというのがスモールビジネスの基本です。
先行者から多くを学ぶ
「顧客の課題からソリューションを考え、成立するか検証をする」というビジネスの立ち上げを目指すと、成功確率は非常に低くなります。既に他社が成立することを検証してくれているビジネスを真似ることを基本としましょう。オリジナリティを発揮するのは相当熟練してからにするべきです。
「他社と差がある」≠「売れる」です。世の中には、同業他社と似通った商品やサービスを提供しているが成功しているという会社他社は山ほどあります。最初から他社との差別化を考えるよりも、まずは目の前の顧客に対して十分な価値を提供出来るか否かに注目しましょう。
そのためには、自分が注目した市場で売れている・儲かっているビジネスがどういったものかを徹底的に調査する必要があります。できればそのサービスを利用してみましょう。売れているサービスでもあらゆる人が大満足するというサービスは稀です。おおよそ何かは足りないのです。基本的にはほとんど同じだが、欠点が少し補われているという状態を目指しましょう。
見捨てられている顧客に全力を尽くす
規模が大きく、投資余力も多い大企業のサービスでも欠点を多く見つけることができます。その理由は様々な観点から論じることが出来ますが、「敢えてやっていない」ということは多いです。例えば人材の国内大手企業が地方の人材ビジネスに全力を尽くすでしょうか。戦略的に考えれば効率的に儲けることが出来る都市部に投資を集中させ、比較的効率が悪い地方は後回しにします。そうすると、地方の人にとってはイマイチなサービスとなります。
こういった、大企業やスタートアップがスケーラビリティの都合で捨てる顧客に対して全力を尽くすという考えがスモールビジネスの基本です。
気合でやり切る!
ビジネスはある程度妥当な戦略を描いた後は成否を決定するのはどれだけ毎日本気で事業に取り組めたかです。本気であるとは、毎日目標を明確に認識し、それに必要な行動を早いスピードで実行し続けるということです。
スモールビジネスの事例
スモールビジネスの情報プラットフォームであるビズライブラリーでは多くのスモールビジネスオーナーへのインタビューを通じ、スモールビジネスの実態を詳細にご紹介しております。ここではいくつかを簡単に抜粋致します。
受託・コンサルティング
就職せずワーホリでカナダへ渡ったある男が、副業のコーダーとしてスモールビジネスを始め軌道に乗ってきたため独立。受託開発事業を成長させ最近ではコンサルティングにも関わるようになり年商1億円を突破。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/JjKSonMc
人材紹介
知人が儲かっているという情報から、自身も未経験の中でローレイヤーの人材に特化した転職エージェントを立ち上げ、2期目で年商1億円を突破した事例。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/P4q8ZOF2
youtubeチャンネル運用
学生時代に複数の事業に関わり一度就職をするも2年弱で独立。youtubeチャンネル運営事業開始後半年で月商300万円を超えた24歳のスモールビジネスオーナー。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/yspOlefc
レンタルスペース・民泊
サラリーマンを20年以上経験するも副業として開始した民泊が儲かり独立。現在では民泊・レンタルスペースを10箇所以上運用。
詳細記事 :https://biz-library.com/articles/JnD0uPGQ
他にも物販、スクールなど多くの市場でスモールビジネスの成功事例を発見することが出来ます。突飛なことをするのではなく、特に最初は多くの成功事例がある市場で模倣から入ることが基本です。
実際に成功したスモールビジネスオーナーたちへインタビュー。様々な立ち上げ事例はこちら
https://biz-library.com/articles?tag_name=突撃隣のスモビジマン
月商別の行動方針目安
ここでは簡単に、月商毎にどのような方針に注力するべきかの目安をご紹介します。
ステージ0(月商0~10万円)
とにかくまずはスモールビジネスを始めましょう!ビジネスの戦略を考え、売って、サービスを提供し、支払いを受ける。この一連の行動に慣れていく必要があります。最初からオリジナリティを出そう、完璧な戦略を作ろうという考えでは、一歩目が出づらくなってしまいます。まずは受託やアウトソーシングなど、とにかく自分が始めやすいものから着手しましょう。実際に顧客に向き合う中で「何にお金が支払われるのか」「どうしたらもっと売れるのか」等の学びを得ることができます。
ステージ1(月商10~50万円)
基本的なビジネスに慣れ始めた段階です。毎日改善を続け、徐々に独自性を探索しはじめましょう。新しいビジネスモデルを始めるということではなく、他社があまり注力していないが十分な収益性を見込める顧客層を発見し、そこに特化をしていくということが基本です。
ステージ3(月商50~300万円)
自社の競争力が確立し始める段階です。ここまで1人でやっていた人も自分以外でも出来る状態に移行していきましょう。日々「自分でなくても出来そうな業務」を発見し、運営マニュアルを整備し自分の時間を空けていきましょう。少々の品質に対する妥協が必要なこともあります。
ステージ4(月商300~1,000万円)
スモールビジネスとして安定・着実な状態が完成しつつあります。数名の組織として安定した状態にしていきましょう。会社をこの状態で留めることも出来ますし、新規事業を始めることも、はたまた資金調達しスタートアップとして大きな成長を目指すことも出来ます。スタートアップとスモールビジネスは対立する概念というより連続直線上に位置づけることができます。実際スタートアップの成功者らは、スタートアップの前にスモールビジネスの成功経験がある人も多いです。
ビズライブラリーとは?
スモールビジネスに興味はあるが一歩を踏み出せていない人にとっての課題は「スモールビジネスの成功事例を知らない、知らないからどうすればいいか分からない」ということではないでしょうか。
まずは事例を詳細に、多く知ることがスモールビジネスを立ち上げるにあたって重要になります。スモールビジネスを始めたきっかけとして多いのは「儲かってる事例を知り、刺激を受けて似たようなビジネスをはじめた」ということです。まずはよく分からなかったら理論よりも事例を知るべきです。
ビズライブラリーではスモールビジネスに興味を持っている・既に立ち上げてより多くの可能性を模索したい方向けに以下のサービスを提供しています。
- スモールビジネスオーナーへのインタビューなどを通じ詳細に実態を知ることが出来るコンテンツ
- スモールビジネスオーナーらが交流することが出来る会員専用discord
- 会員専用イベントの定期開催(オンライン/オフライン)
事例をよく知ると同時に、スモールビジネスに共に取り組む仲間を持つことで、情報を取得すること、モチベーションを上げ続けることもが出来ます。
ビズライブラリーでは「スモールビジネスで成功する人を1人でも増やす」ということを目標に活動しております。
皆様のスモールビジネスが成功することを心より願っております!
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- スモールビジネス成功のポイント
- スモールビジネスの事例
- 月商別の行動指針
執筆者:武田所長 『スモールビジネスの教科書(実業之日本社)』著者 / スモールビジネスプラットフォーム『Biz library』主催 大学卒業後、戦略系コンサルティングファーム退職後20以上のスモールビジネスを展開し、それぞれ売上年間数百万円~10億円。トレンディ・ハイリスクなベンチャービジネスではなく、安定的で着実に利益を生み出すスモールビジネスを推奨。強い個人が活躍する時代を作るという狙いのもと、スモールビジネスに関する情報発信を行う。 |
スモールビジネスの定義とは?
スモールビジネスという言葉に明確な定義があるわけではありませんが、一般的に「おおよそ従業員数5名以下程度で実現出来る小規模な事業」を指します。
売上・利益規模は様々ですが、私が一つの目標としてほどよいと考えているのは「スモールビジネスオーナーが月300万円程度を自由に使える規模、つまり年間の営業利益が5,000万円から1億円の間」というものです。
「起業」というと大きな成功を目指すスタートアップのイメージが強いですが、これはスタートアップの起業家がメディアやSNSで情報発信をする人が多いためです。実は目立たずに儲かっているスモールビジネスオーナーは大量に存在しています。
スモールビジネスとは、起業に大きなドラマを求めているわけではなく、好みのライフスタイルと経済的な自由を求めている人に向いている経営スタイルです。
スモールビジネスは多くの場合は自己資本で経営されているため、限界まで売上や利益を成長させるという責務はありません。
好きなライフスタイルを過ごしながら、安定したビジネスを運営することを目指すという考えです。
スモールビジネスのメリット
やり方を知れば(比較的)簡単
スモールビジネスを安定運営することは、スタートアップを成功させることと比較すれば容易であると言えます。初めてスモールビジネスに取り組む場合はある程度苦労しますが、慣れてしまった後は連続的に事業を立ち上げ安定させるということは再現性高く実行可能です。
対人ストレスが少ない
特にマネジメントにストレスを感じる人にとってはスモールビジネスは最適なビジネススタイルです。経験上、社員数が15名程度を超えてくると組織関係の課題は急増し、経営者は給与制度設計、評価、社内意思決定機構などの整理、モチベーション向上のための施策に取り組む時間が増えます。これらの組織施策よりもサービス自体に集中したいと考える人にとっては対人ストレスを避けることが出来ます。
事業内容を好みで選べる
意思決定を全て自分で行うことができるため、自分の好みで事業内容を選ぶことが出来ます。ある日突然気持ちが盛り上がってきたという理由で事業を立ち上げてもよいのです。自分自身が情熱を持てる事業を選ぶということは権利でもあり、同時に競争戦略でもあります。長期間特定のことに情熱を燃やし続けられる人は多くないため、事業の改善を日々続けているだけで競争力を確立していくことが出来ます。
時間・空間的に自由
ビジネスが安定してくれば自分がいつ働こうが、どこで働こうかは自由に選択することが出来ます。特に業務上の必要性がなくとも、好みの都市に1ヶ月住んでみるということも出来ます。時差の関係などでどこにいるかは悩ましいこともありますが、WEB会議が普及した影響でこのライフスタイルはとても実現しやすくなりました。ビジネスの競争力を落とさないように注意が必要ですが、このような放浪的なライフスタイルを選択する自由もあります。
スモールビジネスのデメリット
夢がない?
目標が「安定・着実に事業を運営すること」であるため毎日燃えるようなドラマがあるというわけではありません。世の中を変えたい!世界中で売れる製品を作りたい!経営者として後世に名を残したい!というような燃える目標を追求したいという人には不向きです。
ただ、スモールビジネスが面白くないのかと言えばそれは全くの誤りです。スモールビジネスならば、連続的に多数の事業を立ち上げ、それぞれの事業を通じ多くのことを学ぶことができ、自分自身の可能性を広げていくことが可能です。
カッコ悪い?
スモールビジネスで成功したとしても、メディアが派手に取り上げてくれるわけでもなければ、周囲がスター扱いをしてくれるわけではありません。経営者同士が話す場に行った際にも、熱狂するようなビジョンをプレゼンし英雄視されるといったことはありません。スターになりたい人には不向きだと言えます。
チームとしての一体感がない?
少人数で運営することを基本とするため、インターハイを目指す部活のような熱狂感を味わうことは難しい傾向にあります。組織を率いて熱血部活感を味わいたい人には不向きです。
スモールビジネス成功のポイント
自分の能力と性格を活かした事業領域を選ぶ
スモールビジネスの競争力はスモールビジネスオーナー自身。そう考えると自分の能力と性格を把握し、それを十分活用するということが基本です。能力とは以下に注目してみましょう。
勤め人として獲得した能力
勤め人として獲得した能力を使ったビジネスをするということがスモールビジネスの基本です。まずは真っ先にこれを検討しましょう。コンサルティング会社にいたならコンサル会社、人材会社にいたなら人材会社を立ち上げます。まずは自分がこれまでに獲得したスキルや業界知識を元に稼ぐというのがスモールビジネスの定石です。元の所属先とトラブルになることは稀ですが、情報の扱いなどは十分に注意しましょう。
ネットワーク
「〇〇業界にやたらと知り合いが多い」というようなネットワークはあるでしょうか?高い能力を持った人々の能力を借りてこれる信頼が自分にあるなら、それ自体が大きな競争力です。また取引先にはならなくとも、いつでも業界内部の人間に話を聞くことができるという点は、非常に優位に働きます。
強烈に好きな趣味
国内有数レベルに好きな趣味というものがあればそれを事業に出来る場合もあります。一般的な趣味程度の「好き」では他の人に負けてしまいます。国内有数レベルで好き、寝食を忘れて没頭してしまうレベルのものにしましょう。多くの人が好むジャンル(音楽、カフェ、スポーツ、旅行、教育など)はやりたい人が多いため自ずと競争が激しくなります。
小さい市場を狙う
大企業やスタートアップが攻略したいと考えるような市場を狙わないようにしましょう。勝者総取りになりやすいプラットフォーム系のビジネスや、スケールで勝負するSaaSなどはスモールビジネスには向いていません。
それよりも、通常は個別の対応が面倒である・スケーラビリティが望めないので投資対象になりづらいというような市場を狙いましょう。「このような小さな市場で5年もやっているのは自分くらいかな」と思えるような市場を見つけましょう。そこで長期持久し、改善を続けていくというのがスモールビジネスの基本です。
先行者から多くを学ぶ
「顧客の課題からソリューションを考え、成立するか検証をする」というビジネスの立ち上げを目指すと、成功確率は非常に低くなります。既に他社が成立することを検証してくれているビジネスを真似ることを基本としましょう。オリジナリティを発揮するのは相当熟練してからにするべきです。
「他社と差がある」≠「売れる」です。世の中には、同業他社と似通った商品やサービスを提供しているが成功しているという会社他社は山ほどあります。最初から他社との差別化を考えるよりも、まずは目の前の顧客に対して十分な価値を提供出来るか否かに注目しましょう。
そのためには、自分が注目した市場で売れている・儲かっているビジネスがどういったものかを徹底的に調査する必要があります。できればそのサービスを利用してみましょう。売れているサービスでもあらゆる人が大満足するというサービスは稀です。おおよそ何かは足りないのです。基本的にはほとんど同じだが、欠点が少し補われているという状態を目指しましょう。
見捨てられている顧客に全力を尽くす
規模が大きく、投資余力も多い大企業のサービスでも欠点を多く見つけることができます。その理由は様々な観点から論じることが出来ますが、「敢えてやっていない」ということは多いです。例えば人材の国内大手企業が地方の人材ビジネスに全力を尽くすでしょうか。戦略的に考えれば効率的に儲けることが出来る都市部に投資を集中させ、比較的効率が悪い地方は後回しにします。そうすると、地方の人にとってはイマイチなサービスとなります。
こういった、大企業やスタートアップがスケーラビリティの都合で捨てる顧客に対して全力を尽くすという考えがスモールビジネスの基本です。
気合でやり切る!
ビジネスはある程度妥当な戦略を描いた後は成否を決定するのはどれだけ毎日本気で事業に取り組めたかです。本気であるとは、毎日目標を明確に認識し、それに必要な行動を早いスピードで実行し続けるということです。
スモールビジネスの事例
スモールビジネスの情報プラットフォームであるビズライブラリーでは多くのスモールビジネスオーナーへのインタビューを通じ、スモールビジネスの実態を詳細にご紹介しております。ここではいくつかを簡単に抜粋致します。
受託・コンサルティング
就職せずワーホリでカナダへ渡ったある男が、副業のコーダーとしてスモールビジネスを始め軌道に乗ってきたため独立。受託開発事業を成長させ最近ではコンサルティングにも関わるようになり年商1億円を突破。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/JjKSonMc
人材紹介
知人が儲かっているという情報から、自身も未経験の中でローレイヤーの人材に特化した転職エージェントを立ち上げ、2期目で年商1億円を突破した事例。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/P4q8ZOF2
youtubeチャンネル運用
学生時代に複数の事業に関わり一度就職をするも2年弱で独立。youtubeチャンネル運営事業開始後半年で月商300万円を超えた24歳のスモールビジネスオーナー。
詳細記事 : https://biz-library.com/articles/yspOlefc
レンタルスペース・民泊
サラリーマンを20年以上経験するも副業として開始した民泊が儲かり独立。現在では民泊・レンタルスペースを10箇所以上運用。
詳細記事 :https://biz-library.com/articles/JnD0uPGQ
他にも物販、スクールなど多くの市場でスモールビジネスの成功事例を発見することが出来ます。突飛なことをするのではなく、特に最初は多くの成功事例がある市場で模倣から入ることが基本です。
実際に成功したスモールビジネスオーナーたちへインタビュー。様々な立ち上げ事例はこちら
https://biz-library.com/articles?tag_name=突撃隣のスモビジマン
月商別の行動方針目安
ここでは簡単に、月商毎にどのような方針に注力するべきかの目安をご紹介します。
ステージ0(月商0~10万円)
とにかくまずはスモールビジネスを始めましょう!ビジネスの戦略を考え、売って、サービスを提供し、支払いを受ける。この一連の行動に慣れていく必要があります。最初からオリジナリティを出そう、完璧な戦略を作ろうという考えでは、一歩目が出づらくなってしまいます。まずは受託やアウトソーシングなど、とにかく自分が始めやすいものから着手しましょう。実際に顧客に向き合う中で「何にお金が支払われるのか」「どうしたらもっと売れるのか」等の学びを得ることができます。
ステージ1(月商10~50万円)
基本的なビジネスに慣れ始めた段階です。毎日改善を続け、徐々に独自性を探索しはじめましょう。新しいビジネスモデルを始めるということではなく、他社があまり注力していないが十分な収益性を見込める顧客層を発見し、そこに特化をしていくということが基本です。
ステージ3(月商50~300万円)
自社の競争力が確立し始める段階です。ここまで1人でやっていた人も自分以外でも出来る状態に移行していきましょう。日々「自分でなくても出来そうな業務」を発見し、運営マニュアルを整備し自分の時間を空けていきましょう。少々の品質に対する妥協が必要なこともあります。
ステージ4(月商300~1,000万円)
スモールビジネスとして安定・着実な状態が完成しつつあります。数名の組織として安定した状態にしていきましょう。会社をこの状態で留めることも出来ますし、新規事業を始めることも、はたまた資金調達しスタートアップとして大きな成長を目指すことも出来ます。スタートアップとスモールビジネスは対立する概念というより連続直線上に位置づけることができます。実際スタートアップの成功者らは、スタートアップの前にスモールビジネスの成功経験がある人も多いです。
ビズライブラリーとは?
スモールビジネスに興味はあるが一歩を踏み出せていない人にとっての課題は「スモールビジネスの成功事例を知らない、知らないからどうすればいいか分からない」ということではないでしょうか。
まずは事例を詳細に、多く知ることがスモールビジネスを立ち上げるにあたって重要になります。スモールビジネスを始めたきっかけとして多いのは「儲かってる事例を知り、刺激を受けて似たようなビジネスをはじめた」ということです。まずはよく分からなかったら理論よりも事例を知るべきです。
ビズライブラリーではスモールビジネスに興味を持っている・既に立ち上げてより多くの可能性を模索したい方向けに以下のサービスを提供しています。
- スモールビジネスオーナーへのインタビューなどを通じ詳細に実態を知ることが出来るコンテンツ
- スモールビジネスオーナーらが交流することが出来る会員専用discord
- 会員専用イベントの定期開催(オンライン/オフライン)
事例をよく知ると同時に、スモールビジネスに共に取り組む仲間を持つことで、情報を取得すること、モチベーションを上げ続けることもが出来ます。
ビズライブラリーでは「スモールビジネスで成功する人を1人でも増やす」ということを目標に活動しております。
皆様のスモールビジネスが成功することを心より願っております!
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