
【スモビジ探検隊】顧客は上場企業中心!Web3コンサル・受託開発ビジネス経営者に聞く業界話
『スモビジ探検隊!スモビジマンが案内するアツい業界ガイドツアー』とは?
常に新たなビジネスの種を探し続ける必要のあるスモビジマン。日ごろから様々な業界についての見聞を深めておきたいもの。
本連載では『スモールビジネスの教科書』著者である武田所長が、気になるあの業界について、業界をよく知るスモビジマンにインタビュー。
なぜその業界が今盛り上がっているのか、どんなプレイヤーがどういった方法で儲けているのか、業界外からのスモビジでの新規参入はどのようにすればよいのかetc...を語ってもらいます。
さらにそこで得られたエッセンスを武田所長が解説し、より実践的な学びを実現します。
いざ、スモビジ社会見学!
- - - - - - - - - -
今回探検する業界:Web3コンサル・受託開発業界
最盛期より下火になったように見えますが、スモビジとして儲かっているプレイヤーが多いWeb3業界のコンサル・受託開発ビジネス。
今回は2年前からこの業界に参入し、現在は上場企業含めた複数のクリプトプロジェクトのコンサルティングを行うスモビジオーナーに、昨今のWeb3を取り巻く事情やクライアントの特徴、営業戦略などをご紹介いただきます。
Web3業界だけでなく、領域特化のスモビジマンへの経営のヒントとなる内容が詰まったインタビューとなりました。
こんな人におすすめ
・コンサル・受託開発ビジネスに興味がある
・Web3業界についてイマイチよく知らない
・最近儲かっているスモビジの情報が知りたい
- - - - - - - - - -
コンテンツ
・今回の水先案内人のプロフィール
・顧客について
・プレイヤーについて
・採用について
・営業活動について
・体制について
・参入の経緯
・武田の感想、まとめ
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今回の水先案内人のプロフィール
武田:本日はよろしくお願いいたします。Web3ビジネスについては過去何度か取り上げてきており、ビズライブラリーの中でも関心の高い領域です。
貴社の事業について、概要を教えていただけますか?
簡単に言うと、ブロックチェーンに特化したコンサルティングを手がけています。
上場企業やスタートアップを含む日本や海外の企業が、新規でブロックチェーンを活用した事業立ち上げたいとなったときに、上流工程からコンサルティングに入るというビジネスです。
イメージとしては、 アクセンチュアやPwCなどのブロックチェーン部門に近いような機能と捉えることもできるかもしれません。
金額的にはもう少し手が届きやすいような設定にしており、資料を作るというよりは「事業を前に進めるための実行支援」のようなところに重きを置いています。
武田コメント:コンサル会社の業務といえばイメージされるのが資料作成であるが、クライアントとしては実行支援への期待が高まっているように感じる。説明資料の作成は当然ながらやりつつ、そこに全力投球というトレンドではないだろうか。
なお顧客のフロントメンバー以外からの支援を取り付けるためには、結果的に資料が必要なので、資料作成業務を軽視するべきではないことも認識しておきなさい!
武田: 実行支援ということは、ビジネス面での実行とシステム面の実装、両方やられているのですか。
そうですね、両方やります。
システムに関しては、大規模な開発であればパートナー会社さんと共同でやるのですが、少なくともビジネス面においては当社ですべて動かすケースがほとんどです。
「実際に動かす」というところを強みとして、重点的に支援しています。
武田:ありがとうございます。現在進行形で第一線でビジネスをなさっている方へお話を聞ける貴重な機会なので、色々教えてください!
顧客について
武田:まずはこの業界の顧客について教えてください。
Web3業界で儲かっている会社は、殆どがコンサル・受託開発会社だと思います。そしてクライアントは大企業が多いと聞きます。
数年前に盛り上がっていた頃と異なり、今は「Web3単体で儲けるのは簡単ではない」という理解になっていると思いますが、大企業が発注するモチベーションはどのようなものなのでしょうか。
自社の既存ビジネスに何かしらの影響がある可能性がある領域だからこそ、参入しておきたいという考えの企業が多いと感じます。
例えば弊社の最初のクライアントは、かなりアナログなビジネスを行なっている会社でした。
おそらく時代とともに業界のメインチャネルがオンラインプラットフォームにシフトするなど、Web1.0からWeb2.0に変革していった体験をお持ちだからこそ、近い将来Web3が来るだろうという予感があったのだと思います。
「何かをやっていれば終わる、時代は変わっていく」という世の摂理をご存知なので、次の一手に唾をつけておこうという生存戦略のうちだと思います。
メルカリなどもメルコインというものを作って、Web3でかなり成功していると思います。1年間で200万口座ほど作っていて勢いがあります。
メルカリはP2Pのプラットフォームなので、実は最もブロックチェーンに脅かされやすいビジネスモデルなんですよね。
「ブロックチェーンができたらP2Pでユーザー同士が直接やりとりできてしまう」ということに、やっているご本人たちが気付いているのだろうと思います。
市場が発展し自社の首を絞めることになっても、誰かに破壊されるぐらいならば自分たちから壊しにいこうじゃないか、というモチベーションなのではないでしょうか。
殺されるのを待つよりも生き残る戦略を自ら見つけ出すために、戦略の一つとしてWeb3を選んでいるというのが実態だと思います。
武田コメント:なるほど、過去の歴史から代替品の脅威を強く感じている会社が顧客となるのか。コンサル用語ではあったら怖いことのことを「ホラーストーリー」と表現することがよくある。このホラーストーリーが社内に浸透している会社に対して「今から備えましょう」といえば刺さるということだろう。
武田:具体的な例をありがとうございます。単純な新規事業としてWeb3に参入しているというよりは、淘汰されてしまうことへの恐怖や新しい時代に適応するための次なる一手として選んでいる、ということですね。
既存事業の売上を落としたくないあまりに次の一手を打てず、消えていった大企業はたくさんあります。
有名な話だとデジカメの発明者でもあるコダックですね。既存のフィルムの売上を毀損する可能性があるビジネスへの投資が社内力学によってできなかった結果、競争力を失いました。
そのような失敗をしないために、積極的にまずは足を踏み入れるという考え方なのかもしれませんね。
そうですね。長くコミットするタイプのTier1事業者は、少なくともそういうマインドなのではないかと思います。
武田コメント:新たなテクノロジーを売る方法としてこれは面白い売り方だ。「どう役に立つのかは明らかではないが、皆さんの会社を一撃で潰す力がある可能性もある。今から自社で取り組みをしておくべきではないか」という言い方である。
武田:そういえば、以前NTTドコモがWeb3に6000億投資するというニュースが出ていましたよね。
実際にはdポイントの基幹システム回収なんじゃないか、という見方もあるようです。ポイントを発行しているような大企業は、Web3との親和性が高いのでしょうか。
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なぜその業界が今盛り上がっているのか、どんなプレイヤーがどういった方法で儲けているのか、業界外からのスモビジでの新規参入はどのようにすればよいのかetc...を語ってもらいます。
さらにそこで得られたエッセンスを武田所長が解説し、より実践的な学びを実現します。
いざ、スモビジ社会見学!
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今回探検する業界:Web3コンサル・受託開発業界
最盛期より下火になったように見えますが、スモビジとして儲かっているプレイヤーが多いWeb3業界のコンサル・受託開発ビジネス。
今回は2年前からこの業界に参入し、現在は上場企業含めた複数のクリプトプロジェクトのコンサルティングを行うスモビジオーナーに、昨今のWeb3を取り巻く事情やクライアントの特徴、営業戦略などをご紹介いただきます。
Web3業界だけでなく、領域特化のスモビジマンへの経営のヒントとなる内容が詰まったインタビューとなりました。
こんな人におすすめ
・コンサル・受託開発ビジネスに興味がある
・Web3業界についてイマイチよく知らない
・最近儲かっているスモビジの情報が知りたい
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コンテンツ
・今回の水先案内人のプロフィール
・顧客について
・プレイヤーについて
・採用について
・営業活動について
・体制について
・参入の経緯
・武田の感想、まとめ
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今回の水先案内人のプロフィール
武田:本日はよろしくお願いいたします。Web3ビジネスについては過去何度か取り上げてきており、ビズライブラリーの中でも関心の高い領域です。
貴社の事業について、概要を教えていただけますか?
簡単に言うと、ブロックチェーンに特化したコンサルティングを手がけています。
上場企業やスタートアップを含む日本や海外の企業が、新規でブロックチェーンを活用した事業立ち上げたいとなったときに、上流工程からコンサルティングに入るというビジネスです。
イメージとしては、 アクセンチュアやPwCなどのブロックチェーン部門に近いような機能と捉えることもできるかもしれません。
金額的にはもう少し手が届きやすいような設定にしており、資料を作るというよりは「事業を前に進めるための実行支援」のようなところに重きを置いています。
武田コメント:コンサル会社の業務といえばイメージされるのが資料作成であるが、クライアントとしては実行支援への期待が高まっているように感じる。説明資料の作成は当然ながらやりつつ、そこに全力投球というトレンドではないだろうか。 なお顧客のフロントメンバー以外からの支援を取り付けるためには、結果的に資料が必要なので、資料作成業務を軽視するべきではないことも認識しておきなさい! |
武田: 実行支援ということは、ビジネス面での実行とシステム面の実装、両方やられているのですか。
そうですね、両方やります。
システムに関しては、大規模な開発であればパートナー会社さんと共同でやるのですが、少なくともビジネス面においては当社ですべて動かすケースがほとんどです。
「実際に動かす」というところを強みとして、重点的に支援しています。
武田:ありがとうございます。現在進行形で第一線でビジネスをなさっている方へお話を聞ける貴重な機会なので、色々教えてください!
顧客について
武田:まずはこの業界の顧客について教えてください。
Web3業界で儲かっている会社は、殆どがコンサル・受託開発会社だと思います。そしてクライアントは大企業が多いと聞きます。
数年前に盛り上がっていた頃と異なり、今は「Web3単体で儲けるのは簡単ではない」という理解になっていると思いますが、大企業が発注するモチベーションはどのようなものなのでしょうか。
自社の既存ビジネスに何かしらの影響がある可能性がある領域だからこそ、参入しておきたいという考えの企業が多いと感じます。
例えば弊社の最初のクライアントは、かなりアナログなビジネスを行なっている会社でした。
おそらく時代とともに業界のメインチャネルがオンラインプラットフォームにシフトするなど、Web1.0からWeb2.0に変革していった体験をお持ちだからこそ、近い将来Web3が来るだろうという予感があったのだと思います。
「何かをやっていれば終わる、時代は変わっていく」という世の摂理をご存知なので、次の一手に唾をつけておこうという生存戦略のうちだと思います。
メルカリなどもメルコインというものを作って、Web3でかなり成功していると思います。1年間で200万口座ほど作っていて勢いがあります。
メルカリはP2Pのプラットフォームなので、実は最もブロックチェーンに脅かされやすいビジネスモデルなんですよね。
「ブロックチェーンができたらP2Pでユーザー同士が直接やりとりできてしまう」ということに、やっているご本人たちが気付いているのだろうと思います。
市場が発展し自社の首を絞めることになっても、誰かに破壊されるぐらいならば自分たちから壊しにいこうじゃないか、というモチベーションなのではないでしょうか。
殺されるのを待つよりも生き残る戦略を自ら見つけ出すために、戦略の一つとしてWeb3を選んでいるというのが実態だと思います。
武田コメント:なるほど、過去の歴史から代替品の脅威を強く感じている会社が顧客となるのか。コンサル用語ではあったら怖いことのことを「ホラーストーリー」と表現することがよくある。このホラーストーリーが社内に浸透している会社に対して「今から備えましょう」といえば刺さるということだろう。 |
武田:具体的な例をありがとうございます。単純な新規事業としてWeb3に参入しているというよりは、淘汰されてしまうことへの恐怖や新しい時代に適応するための次なる一手として選んでいる、ということですね。
既存事業の売上を落としたくないあまりに次の一手を打てず、消えていった大企業はたくさんあります。
有名な話だとデジカメの発明者でもあるコダックですね。既存のフィルムの売上を毀損する可能性があるビジネスへの投資が社内力学によってできなかった結果、競争力を失いました。
そのような失敗をしないために、積極的にまずは足を踏み入れるという考え方なのかもしれませんね。
そうですね。長くコミットするタイプのTier1事業者は、少なくともそういうマインドなのではないかと思います。
武田コメント:新たなテクノロジーを売る方法としてこれは面白い売り方だ。「どう役に立つのかは明らかではないが、皆さんの会社を一撃で潰す力がある可能性もある。今から自社で取り組みをしておくべきではないか」という言い方である。 |
武田:そういえば、以前NTTドコモがWeb3に6000億投資するというニュースが出ていましたよね。
実際にはdポイントの基幹システム回収なんじゃないか、という見方もあるようです。ポイントを発行しているような大企業は、Web3との親和性が高いのでしょうか。
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