「SaaSは死んだ」は本当か?マイクロSaaS起業家が語るAI時代の生存戦略
特定の領域に明るいスモールビジネス経営者に、水先案内人となっていただく「スモールビジネス業界案内」。最前線にいるプレイヤーから業界の今とリアルを聞くことで、あなたが取り組むべきビジネスの参考にしてください。(聞き手:Biz library代表 海保 堅太朗)
今回お話を伺ったのは、建築業界に特化したスモールSaaSを手がける経営者である。すでに基礎工事の狭い領域でSaaSを立ち上げ、売上を立てながら、現在はAIを組み込んだ新規プロダクトの開発も進めている。
Claude Codeをはじめとする生成AIの台頭により、「非エンジニアでもシステムが作れる時代」が到来しつつある今、SaaSビジネスは本当に終わるのか。本記事では、その問いを真正面から受け止めながら、「食われるSaaSと生き残るSaaSの条件」「AIをプロダクト内部に埋め込むセミオーダー型SaaSという新たな戦略」「レッドオーシャンにあえて狙う参入論」まで、実務の最前線から語っていただいた。
AI時代のマイクロSaaSを考える上で、そのまま転用できる思考フレームが詰まった一本である。
こんな人におすすめ:
・AIの台頭を受けて、SaaSビジネスの将来性に不安を感じているスモールビジネスオーナー
・マイクロSaaSやバイブコーディングでの開発・納品を検討している非エンジニア経営者
・特定業界に深く刺さるニッチなプロダクトを作りたいと考えている方
目次
AIに食われるSaaS、生き残るSaaS
海保:本日はよろしくお願いします。まず、現在手がけられているビジネスの概要を改めて教えていただけますか。
建築業界向けのスモールSaaSを展開しています。すでに立ち上がっている事業としては、基礎工事という非常に狭い領域に絞ったニッチSaaSがあり、そこはもう収益化できています。
新規事業としては、当初はClaude Codeを建築業界向けに導入提案するコンサルという形で入ろうとしていたのですが、実際にお客様と話してみると、自前でClaude Codeを使うにはリテラシーやセキュリティの面でハードルが高いと分かってきました。そこで方針を転換して、今はAIのAPIを叩いてSaaSとして提供する形で展開しようとしています。もう売れそうという手応えが出てきている段階です。
海保:既存事業で売上を立てながら、新規でAI組み込みのSaaSも仕込んでいるという状況なんですね。今日は「マイクロSaaS業界、実は苦しいんじゃないか」というスタンスで僕が質問していくので、ぜひ反論していただければと思います(笑)。
殴り合いスタイルですね(笑)。どうぞ。
海保:マイクロSaaSはスモールビジネス起業という文脈で手堅い選択肢の一つだと認識してきました。一方で、Claude Codeをはじめ、非エンジニアでもシステムを作れる環境が整いつつあります。そうなると、わざわざSaaSと契約しなくても自分たちで作ればいい、という流れになっていくのではないかと感じているのですが、どう思いますか?
食われるものは食われますよね、というのが正直なところです。ドメイン知識が浅くてもサッと作れて運用が楽なもの——たとえばGoogleスプレッドシートやGASで代替できてしまうもの、あるいはセキュリティリスクが低いものは、自社開発に置き換えられていくと思います。
ただ一方で、
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Claude Codeをはじめとする生成AIの台頭により、「非エンジニアでもシステムが作れる時代」が到来しつつある今、SaaSビジネスは本当に終わるのか。本記事では、その問いを真正面から受け止めながら、「食われるSaaSと生き残るSaaSの条件」「AIをプロダクト内部に埋め込むセミオーダー型SaaSという新たな戦略」「レッドオーシャンにあえて狙う参入論」まで、実務の最前線から語っていただいた。
AI時代のマイクロSaaSを考える上で、そのまま転用できる思考フレームが詰まった一本である。
こんな人におすすめ:
・AIの台頭を受けて、SaaSビジネスの将来性に不安を感じているスモールビジネスオーナー
・マイクロSaaSやバイブコーディングでの開発・納品を検討している非エンジニア経営者
・特定業界に深く刺さるニッチなプロダクトを作りたいと考えている方
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海保:本日はよろしくお願いします。まず、現在手がけられているビジネスの概要を改めて教えていただけますか。
建築業界向けのスモールSaaSを展開しています。すでに立ち上がっている事業としては、基礎工事という非常に狭い領域に絞ったニッチSaaSがあり、そこはもう収益化できています。
新規事業としては、当初はClaude Codeを建築業界向けに導入提案するコンサルという形で入ろうとしていたのですが、実際にお客様と話してみると、自前でClaude Codeを使うにはリテラシーやセキュリティの面でハードルが高いと分かってきました。そこで方針を転換して、今はAIのAPIを叩いてSaaSとして提供する形で展開しようとしています。もう売れそうという手応えが出てきている段階です。
海保:既存事業で売上を立てながら、新規でAI組み込みのSaaSも仕込んでいるという状況なんですね。今日は「マイクロSaaS業界、実は苦しいんじゃないか」というスタンスで僕が質問していくので、ぜひ反論していただければと思います(笑)。
殴り合いスタイルですね(笑)。どうぞ。
海保:マイクロSaaSはスモールビジネス起業という文脈で手堅い選択肢の一つだと認識してきました。一方で、Claude Codeをはじめ、非エンジニアでもシステムを作れる環境が整いつつあります。そうなると、わざわざSaaSと契約しなくても自分たちで作ればいい、という流れになっていくのではないかと感じているのですが、どう思いますか?
食われるものは食われますよね、というのが正直なところです。ドメイン知識が浅くてもサッと作れて運用が楽なもの——たとえばGoogleスプレッドシートやGASで代替できてしまうもの、あるいはセキュリティリスクが低いものは、自社開発に置き換えられていくと思います。
ただ一方で、