就職経験ゼロで新規就農、年間売上100万円未満という現実の壁(前編)
スモールビジネス経営者に、事業について遠慮なく質問をぶつける「突撃!スモールビジネスの舞台裏」。普段は聞けないリアルなお金の話や、現場で起きている生々しい意思決定に触れることで、あなたのビジネスにもすぐに活かせるヒントが見つかるはずです。(聞き手:Biz library代表 大坪 拓摩)
今回お話を伺ったのは、横浜市で農業を営む大村真理氏である。
東京農業大学短期大学部、アメリカでの農業研修、神奈川県の農業大学校を経て、一度も就職することなく個人事業主として新規就農。以来10年近く、無農薬・無化学肥料にこだわった野菜や米づくりを続けてきた。しかし、農業だけで得られた売上は年間100万円にも満たなかったという。それでも彼女は、早朝の仕分けバイトや塾講師、独学で身につけたシステム開発などをパッチワークのように組み合わせ、畑に立ち続けてきた。本記事は、いわゆる成功者のサクセスストーリーではない。売上が立たない中で、事業をどう続けていくのか。一つの仕事に絞らない働き方や、人との縁から生まれた新たな生存戦略は、多くのスモールビジネス経営者にとって示唆に富むはずだ。
なお、今回は前編・後編の2回に分けてお届けする。
前編では、小学校の授業で芽生えた農業への憧れからアメリカでの農業研修、アルバイトやシステム開発で生計を補いながら農業を続けた日々、そしてどん底で出会った歯科医との縁までを。後編では、稼げる農家と稼げない農家の違い、無農薬・無化学肥料にこだわる理由、そして「人が関われる農業」という新たな構想までを掘り下げていく。
こんな人におすすめ:
・本業だけでは売上が立たず、事業の続け方に悩んでいる方
・一つの仕事に絞らない、複業的な独立の形を模索している方
・農業などの一次産業でスモールビジネスを始めたいと考えている方
目次
横浜の住宅街で、年間150品種を栽培
大坪:簡単で構いませんので、自己紹介をお願いします。
横浜市で農業をやっています。よろしくお願いします。
大坪:よろしくお願いします。横浜で農業をされているんですね。具体的には、農業のどのようなお仕事をされているのでしょうか。
本当に畑や田んぼをやっています。「新規就農」という形で始めたのですが、新規就農というのは、元々農家ではない人が新たに農業を始めることを指す言葉なんです。そういう形で農業界に入っていく場合、最初は野菜などを作るのが一番入りやすいんですよね。
なので、野菜からスタートしました。その後、地主さんが持っていた田んぼが空いたので、「田んぼもやってくれないか」と言われて、お米作りもスタートさせて。そうして、今年で10年になろうとしているところです。
大坪:10年間農業を。ということは、今の畑はご自身のものになるわけですよね。
借りて、やらせてもらっているという感じです。所有権自体はないのですが、野菜やお米などを自由に作っていいよ、という形でやっています。
大坪:初歩的な質問になってしまうのですが、それは家賃のようなものを払うのでしょうか。
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今回お話を伺ったのは、横浜市で農業を営む大村真理氏である。
東京農業大学短期大学部、アメリカでの農業研修、神奈川県の農業大学校を経て、一度も就職することなく個人事業主として新規就農。以来10年近く、無農薬・無化学肥料にこだわった野菜や米づくりを続けてきた。しかし、農業だけで得られた売上は年間100万円にも満たなかったという。それでも彼女は、早朝の仕分けバイトや塾講師、独学で身につけたシステム開発などをパッチワークのように組み合わせ、畑に立ち続けてきた。本記事は、いわゆる成功者のサクセスストーリーではない。売上が立たない中で、事業をどう続けていくのか。一つの仕事に絞らない働き方や、人との縁から生まれた新たな生存戦略は、多くのスモールビジネス経営者にとって示唆に富むはずだ。
なお、今回は前編・後編の2回に分けてお届けする。
前編では、小学校の授業で芽生えた農業への憧れからアメリカでの農業研修、アルバイトやシステム開発で生計を補いながら農業を続けた日々、そしてどん底で出会った歯科医との縁までを。後編では、稼げる農家と稼げない農家の違い、無農薬・無化学肥料にこだわる理由、そして「人が関われる農業」という新たな構想までを掘り下げていく。
こんな人におすすめ:
・本業だけでは売上が立たず、事業の続け方に悩んでいる方
・一つの仕事に絞らない、複業的な独立の形を模索している方
・農業などの一次産業でスモールビジネスを始めたいと考えている方
目次
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大坪:簡単で構いませんので、自己紹介をお願いします。
横浜市で農業をやっています。よろしくお願いします。
大坪:よろしくお願いします。横浜で農業をされているんですね。具体的には、農業のどのようなお仕事をされているのでしょうか。
本当に畑や田んぼをやっています。「新規就農」という形で始めたのですが、新規就農というのは、元々農家ではない人が新たに農業を始めることを指す言葉なんです。そういう形で農業界に入っていく場合、最初は野菜などを作るのが一番入りやすいんですよね。
なので、野菜からスタートしました。その後、地主さんが持っていた田んぼが空いたので、「田んぼもやってくれないか」と言われて、お米作りもスタートさせて。そうして、今年で10年になろうとしているところです。
大坪:10年間農業を。ということは、今の畑はご自身のものになるわけですよね。
借りて、やらせてもらっているという感じです。所有権自体はないのですが、野菜やお米などを自由に作っていいよ、という形でやっています。
大坪:初歩的な質問になってしまうのですが、それは家賃のようなものを払うのでしょうか。